データ基盤構築のRFP(提案依頼書)の書き方と項目サンプル

データ基盤
読了時間 約12分
複数社の見積もりがバラついて比較できない。データ基盤構築のRFP(提案依頼書)の書き方を発注の現場目線でまとめました。RFP・RFI・要件定義書の違い、概要・依頼内容・選定方法の3ブロック構成、対象データソースや非機能要件などデータ基盤特有の必須項目、そのまま使える目次サンプル、評価基準の決め方まで解説。複数社の提案を同じ前提で比較したいマネージャー向けの実務記事です。

A社は「まずデータレイクから」、B社は「BIツールだけ入れましょう」、C社は「500万円で」「1,800万円で」。3社にお願いしたら、返ってきた提案の中身も金額もバラバラ。RFPの相談は、こういう状況からご連絡をいただくことが多い印象です。

正直に言うと、これは各社が悪いというより、そもそも渡した条件がそろっていないことに原因があります。同じ土俵に提案を並べるために使う道具、それがRFP(提案依頼書:Request for Proposal)です。

一般的なシステム開発のRFPとの違い、データ基盤ならではの必須項目、そして同じRFPでも集まる提案の質が変わる書き方のコツを、そのまま下敷きに使える形でまとめました。

費用の相場観をまだつかんでいない方は、先にデータ基盤構築の費用相場は?見積もりの内訳と判断基準を解説を読んでおくと、RFPに書く予算感がイメージしやすくなります。どんなタイプの会社に依頼すべきか迷っている方は、データ基盤構築の会社の選び方・比較|失敗しない発注先で発注先のタイプと選定軸を先に整理しておくと、RFPを渡す相手を絞り込めます。

なぜデータ基盤構築にRFPが必要なのか

データ基盤構築にRFPが必要な理由

「口頭で要望を伝えれば、ベンダーが見積もってくれるのでは」と思うかもしれません。実際、それでも見積もりは出てきます。問題は、その見積もりを横並びで比較できないことです。

A社には「広告データを見たい」、B社には「売上も見たい」と、伝えた内容が少しずつ違えば、各社は別々の前提で提案します。スコープが違う見積もりを金額だけで比べても、安いほうが本当に得かは分かりません。

RFPを1枚そろえて全社に同じものを渡すと、次の効果があります。

  • 提案を同じ前提で比較できる:スコープと要件がそろうので、価格と内容を公平に評価できる
  • 認識のズレを早い段階で潰せる:発注側の意図が文書で伝わり、「思っていたものと違う」を防げる
  • 社内の合意形成に使える:目的と予算が明文化され、稟議や上申が通しやすくなる

逆に、RFPを作らずベンダー任せにすると、発注側が受け身になり、後から要件の認識違いでトラブルになりがちです。これはデータ基盤に限らず、システム導入が失敗する典型パターンとして知られています。

1社に絞って発注する場合でも、RFPを作る価値はあります。要件を書き出す過程で、自社の目的とデータの現状が整理されるからです。

RFP・RFI・要件定義書の違い

RFPの話をすると、RFIや要件定義書との違いが分かりにくい、とよく聞かれます。図のように、これらは使うタイミングが違います。

RFI情報提供依頼
候補を広く集めて絞る
RFP提案依頼
要件を示し提案を比較
RFQ見積依頼
金額を詰める
契約発注
体制と範囲を確定
RFP で要件と評価基準を揃えるほど、後工程の比較・交渉がぶれない
ベンダー選定は RFI → RFP → RFQ の順に進む。RFP はその中心
  • RFI(情報提供依頼書):ベンダーを絞り込む前に、各社の実績やサービス概要を集める文書。候補を広く洗い出す段階で使います
  • RFP(提案依頼書):絞り込んだ候補に要件を示し、具体的な提案と見積もりを求める文書。本記事の主役です
  • RFQ(見積依頼書):提案を踏まえ、金額面を詰める文書。RFPと一体で運用することも多いです

一般的には、RFI → RFP → RFQ の順に進みます。候補が最初から数社に絞れているなら、RFIを省いてRFPから始めても構いません。

要件定義書とも混同されがちですが、こちらは発注先が決まった後に、システムの仕様を詳細に固める成果物です。RFPが「何を実現したいか」を扱うのに対し、要件定義書は「どう作るか」を扱います。順番としては、RFPのほうが先です。

RFPに書くべき項目の全体像

RFPに書くべき項目の全体像

RFPに決まった様式はありませんが、データ基盤構築では図のように3つのブロックで組み立てると、漏れなく整理できます。

1. プロジェクト概要なぜやるか
  • 背景・現状の課題
  • 目的・達成したい状態
  • 対象業務・利用部門
  • 予算とスケジュール
2. 提案依頼内容何を作るか
  • スコープ(対象範囲)
  • 対象データソース一覧
  • 機能要件
  • 非機能要件(性能・運用・セキュリティ)
  • ツールの希望・既存資産
  • 成果物・体制
3. 選定の進め方どう選ぶか
  • 評価基準・配点
  • 提案・選定スケジュール
  • 提出方法・様式
  • 契約形態・前提条件
データ基盤構築のRFPは「概要・依頼内容・選定方法」の3ブロックで組み立てる

ブロック1:プロジェクト概要(なぜやるか)

ベンダーが提案の方向性を決めるための、土台になる情報です。

  • 背景・現状の課題:いま何に困っているか(例:部署ごとに数字がバラバラで集計に毎月40時間かかっている)
  • 目的・達成したい状態:データ基盤で実現したいこと(例:経営会議の数字を翌営業日に見られる状態にしたい)
  • 対象業務・利用部門:誰がどう使うのか
  • 予算とスケジュール:おおよその予算レンジと、いつまでに動かしたいか(規模別・工程別の期間の目安を踏まえて現実的な希望時期を示すと、提案がぶれません)

ブロック2:提案依頼内容(何を作るか)

提案と見積もりの精度を左右する、RFPの中心です。データ基盤特有の項目が多いため、次のセクションで詳しく扱います。

ブロック3:選定の進め方(どう選ぶか)

意外と抜けやすいのが、このブロックです。評価基準と配点を先に明記することで、提案を公平に比較でき、社内での選定理由も説明しやすくなります。提案の提出方法・様式、選定スケジュール、想定する契約形態(請負か準委任か)もここに書きます。

データ基盤のRFPで特に重要な項目

データ基盤のRFPで特に重要な項目

一般的なシステム開発のRFPと、データ基盤構築のRFPの一番の違いは、「データそのもの」の情報をどれだけ具体的に書けるかです。ここが薄いと、提案も見積もりも精度が出ません。最低限おさえたい項目を挙げます。

対象データソースの一覧

どのシステムのデータを扱うのかを、表で具体的に示します。これがRFPの肝です。

書く項目
システム名Salesforce、会計ソフト、各広告媒体
データ量・件数月◯万件、累計◯GB
更新頻度リアルタイム/日次/月次
連携方法API有無、CSVエクスポート、DB直結

データ連携の費用はデータソースの数に比例しやすく、ソースの実態(API があるか、権限を取れるか)が分かると、ベンダーは現実的な工数を見積もれます。Evastの現場でも、RFP段階でデータ量と更新頻度が書かれていないと、見積もりが提案社ごとに2〜3倍ぶれることがあります。

非機能要件

機能要件(何ができるか)だけでなく、性能や運用などの非機能要件も書きます。何を書けばいいか迷ったら、IPA(情報処理推進機構)が公開している非機能要求グレードの6分類が参考になります。

  • 可用性:止まると困る時間帯、許容できる停止時間
  • 性能・拡張性:ダッシュボードの表示速度、将来のデータ量増加
  • 運用・保守性:監視や障害対応を誰がやるか
  • 移行性:既存のデータやレポートをどう引き継ぐか
  • セキュリティ:個人情報の扱い、アクセス権限、監査ログ
  • システム環境:オンプレかクラウドか、利用ブラウザなど

ツールの希望・既存資産

すでに使っているDWHやBIツール、クラウド環境があれば明記します。「BigQueryを使っている」「Tableauの資産を活かしたい」といった制約は、提案の前提を大きく変えます。ツール選定をゼロから相談したい場合は、その旨を書けば各社が選定理由ごと提案してくれます。ツール選びの観点はデータ連携ツールの選び方:コスト・サポート・コネクタ数で比較も参考になります。

PoC・スモールスタートの可否

いきなり全社展開ではなく、まず一部で試したいなら、PoC(試験導入)やスモールスタートを許容する旨を書いておきます。段階的な進め方を前提にすると、初期費用を抑えた現実的な提案が集まりやすくなります。PoCの進め方や成功基準の決め方はデータ基盤のPoCの進め方|5ステップと成功基準・費用の目安にまとめています。

そのまま使えるRFPの目次サンプル

ここまでの項目を、章立てに落とすと次のようになります。Wordやスプレッドシートにこの見出しをそのまま並べ、各章を埋めていけば、データ基盤構築のRFPの骨格ができます。

1. はじめに
   1-1. 提案依頼の背景・現状の課題
   1-2. プロジェクトの目的・達成したい状態
   1-3. 対象業務・利用部門

2. プロジェクト概要
   2-1. スコープ(対象範囲・対象外)
   2-2. 想定予算レンジ
   2-3. スケジュール(提案・選定・構築・稼働)

3. 提案依頼内容
   3-1. 対象データソース一覧(システム名・データ量・更新頻度・連携方法)
   3-2. 機能要件
   3-3. 非機能要件(可用性・性能・運用保守・移行・セキュリティ)
   3-4. 既存資産・利用中のツール/制約
   3-5. PoC・スモールスタートの可否
   3-6. 成果物・体制・運用保守の範囲

4. 選定について
   4-1. 評価基準と配点
   4-2. 契約形態(請負/準委任)の想定
   4-3. 質疑応答の窓口・締切

5. 提出要領
   5-1. 提出期限・様式・宛先
   5-2. 提案プレゼンの有無

すべての項目を完璧に埋める必要はありません。特に 3-1の対象データソース一覧4-1の評価基準の2つが埋まっていれば、提案の質は大きく変わります。逆にこの2つが空欄だと、どれだけ他を作り込んでも提案がぶれます。

ベンダー選定の評価基準をRFPに書く

提案を集めてから「さて、どう選ぼう」では遅すぎます。評価基準は、RFPを出す前に決めておくのが鉄則です。基準を先に決めておくと、各社に同じ観点を伝えられ、選定後に社内へ理由を説明するときにも役立ちます。

データ基盤構築でよく使う評価軸は次のとおりです。

  • 実績:同業種・同規模のデータ基盤構築の経験があるか
  • 技術・提案内容:要件に対する構成が妥当か、過剰でも不足でもないか
  • 運用・保守体制:作った後の伴走体制があるか
  • コスト・TCO:初期費だけでなく、3〜5年の総額で見て妥当か
  • コミュニケーション:非エンジニアにも分かる言葉で説明してくれるか

それぞれに配点をつけ、価格点と技術点のバランスを決めておきます。配点の例を挙げます。

評価軸配点見るポイント
実績25点同業種・同規模のデータ基盤構築の経験
技術・提案内容30点要件に対する構成の妥当性
コスト・TCO25点3〜5年の総額で見た妥当性
運用・保守体制20点稼働後の伴走体制

配点に正解はありませんが、価格だけで決めると安かろう悪かろうの提案を選びがちなので、技術点の比重を価格点と同等以上にしておくと失敗しにくくなります。見積もりの読み解き方はデータ基盤構築の費用相場は?見積もりの内訳と判断基準を解説でも詳しく解説しています。

契約形態(請負と準委任)の違い

評価基準とあわせて決めておきたいのが、契約形態です。データ基盤構築では主に2つあります。

  • 請負契約:成果物の完成に責任を負う契約。要件がきっちり固まった構築フェーズに向きます
  • 準委任契約:作業や稼働に対して支払う契約。要件が動きやすいPoCや、運用しながら改善する伴走フェーズに向きます

データ基盤は、作りながら要件が見えてくる場面が多いため、PoCや初期は準委任、要件が固まった本構築は請負、とフェーズで使い分けるのが現実的です。どちらを想定しているかをRFPに書いておくと、提案の前提がそろいます。

やりがちな失敗:丸投げRFPを避ける

丸投げRFPと伝わるRFPの違い

RFPでつまずく原因は、両極端のどちらかに寄ることです。図のように、目的が曖昧な「丸投げRFP」と、手段まで縛りすぎたRFPは、どちらも良い提案を遠ざけます。

丸投げRFP
  • 「いい感じのデータ基盤を」と目的が曖昧
  • 対象データやデータ量が書かれていない
  • 評価基準がなく、提案を比べられない
  • 要件をガチガチに固めすぎて提案の幅を奪う
各社バラバラの前提で見積もり、横並び比較が不能
伝わるRFP
  • 目的と「達成したい状態」が具体的
  • データソース・データ量・更新頻度を明記
  • 評価基準と配点を先に示す
  • How(手段)はベンダーの提案に委ねる
同じ前提で提案が揃い、中身で比較・交渉できる
同じRFPでも、書き方しだいで集まる提案の質が変わる

ありがちな失敗を、具体的に挙げます。

  • 目的が「いい感じのデータ基盤」レベルで曖昧:ベンダーが何を提案すればいいか判断できず、各社の方向性が散ってしまう
  • 対象データやデータ量を書かない:見積もりの前提が立たず、提案が当てずっぽうになる
  • 評価基準がない:提案が集まってから迷走し、結局「なんとなく安いところ」を選んでしまう
  • 手段まで固めすぎる:使うツールや設計方法まで指定し、より良いモダンな構成の提案を自ら閉ざす

避け方はシンプルです。What(何を実現したいか)と制約(既存資産・予算・セキュリティ)は具体的に、How(どう作るか)はベンダーに委ねる。この線引きができると、各社の知恵を引き出しつつ、同じ土俵で比較できるRFPになります。RFPの作り込み以外にも発注前に確認すべき落とし穴はデータ基盤構築でよくある失敗と発注前チェックリストにまとめています。

RFP作成の進め方

最後に、RFPを作る現実的なステップを順に挙げます。規模にもよりますが、棚卸しから完成まで2〜4週間ほどを見ておくと無理がありません。

  1. 目的を1〜2行で言語化する:「何の業務の、どの判断を、データで速くしたいか」を先に決めます
  2. 対象データを棚卸しする:どこに・どんなデータが・どれだけあるかを洗い出します。ここが一番時間のかかる工程です
  3. 要件を What と制約に整理する:手段は決めず、実現したい状態と外せない条件を書きます
  4. 評価基準と配点を決める:選定の観点を先に固めます
  5. 候補ベンダーに配布し、質疑の窓口を用意する:配布先は3〜5社が現実的です。多すぎると評価の工数が膨らみ、各社の提案も雑になりがちです

最後の質疑応答は、運用ルールを決めておくと公平に進められます。質問の締切を設け、特定の1社にだけ答えるのではなく、回答は全社に共有するのが原則です。一部の社だけが有利な情報を持つと、提案の前提が食い違ってしまいます。

要件の棚卸しや評価基準づくりは、社内だけだと手が止まりがちな工程です。私たちEvastも、ツール選定やRFP作成の前段となる現状整理から相談を受けることが少なくありません。データ活用の戦略立案から伴走するデータ戦略策定サービスのような形で、第三者の視点を入れる選択肢もあります。

まとめ:RFPは「提案をそろえる物差し」

データ基盤構築のRFPについて、要点を整理します。

  • RFPの役割は、複数社の提案を同じ前提でそろえ、比較できるようにする物差し
  • 構成は「プロジェクト概要・提案依頼内容・選定の進め方」の3ブロック
  • データ基盤特有の肝は、対象データソースの一覧(量・更新頻度・連携方法)と非機能要件
  • 評価基準は、RFPを出す前に決めておく
  • What と制約は具体的に、How はベンダーに委ねる

RFPは、立派な分厚い文書を作ることが目的ではないと思います。自社が何を実現したいかを言葉にし、それを各社に同じ形で伝えられれば、役割は十分に果たせるのではないでしょうか。まずは目的の1行と、データの棚卸しから手をつけてみてください。


データ基盤構築のRFP・ベンダー選定はEvastへ

株式会社Evastでは、データ戦略の立案からデータ基盤の設計・構築、運用定着まで を一貫して支援しています。

  • 「RFPを作りたいが、何を書けばいいか分からない」
  • 「集まった提案が妥当か、第三者の視点で見てほしい」
  • 「要件整理の段階から相談に乗ってほしい」

RFP作成の前段となる現状整理や、ベンダー提案の評価からでも構いません。自社に合った進め方を知りたい方は、データ活用の無料診断もご利用ください。

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よくある質問

データ基盤構築にRFP(提案依頼書)は必要ですか?
複数のベンダーから提案や見積もりを取って比較するなら、RFPはほぼ必須です。RFPがないと各社が別々の前提で見積もるため、金額もスコープもバラバラになり、横並びで比較できなくなります。逆に、要件と評価基準を1枚のRFPで揃えて渡せば、提案の中身で各社を公平に比べられ、価格交渉やプロジェクトの認識合わせもスムーズになります。1社に随意発注する場合でも、要件を整理する目的でRFPを作る価値があります。
RFPとRFI、要件定義書は何が違いますか?
RFI(情報提供依頼書)は、ベンダーを絞り込む前に各社の実績やサービス概要を集めるための文書です。RFP(提案依頼書)は、絞り込んだ候補に要件を示して具体的な提案と見積もりを求める文書です。一般にRFI→RFP→RFQ(見積依頼)の順に進みます。要件定義書は、発注先が決まった後にシステムの仕様を詳細に固める成果物で、RFPより後の工程で作られます。RFPは「何を実現したいか」、要件定義書は「どう作るか」を扱う点が違います。
データ基盤のRFPに最低限書くべき項目は何ですか?
大きく3ブロックです。1つ目がプロジェクト概要(背景・目的・対象業務・予算・スケジュール)、2つ目が提案依頼内容(スコープ、対象データソース一覧、機能要件、非機能要件、ツールの希望や既存資産、成果物、体制)、3つ目が選定の進め方(評価基準と配点、提案スケジュール、契約形態)です。データ基盤では特に、どのシステムのデータを・どれくらいの量・どの更新頻度で扱うかを具体的に書くと、提案と見積もりの精度が上がります。
RFPに要件を細かく書きすぎてもよいですか?
目的や達成したい状態は具体的に書くべきですが、実現手段(How)まで固めすぎるのは逆効果です。使うDWHやツール、設計方法まで指定してしまうと、ベンダーがより良いモダンな構成を提案できなくなります。おすすめは、What(何を実現したいか)と制約(既存資産・セキュリティ要件・予算)は明確にし、How(どう作るか)はベンダーの提案に委ねる書き方です。判断に必要な評価基準だけは、こちらで先に決めておきます。
RFPはどのくらいの期間で作ればよいですか?
規模にもよりますが、現状の課題とデータの棚卸し、目的の言語化、評価基準の設定まで含めて、2〜4週間ほどを見ておくと無理がありません。特に時間がかかるのが、対象データソースの棚卸し(どこに・どんなデータが・どれだけあるか)です。ここが曖昧なままだと提案がぶれるため、社内のヒアリングに少し時間を割く価値があります。要件整理の段階から外部のコンサルに伴走してもらう方法もあります。
RFPは何社に配ればいいですか?
3〜5社程度が現実的です。多すぎると各社の提案を読み込んで評価する工数が膨らみ、ベンダー側も「どうせ競合が多い」と提案が雑になりがちです。事前にRFI(情報提供依頼書)や実績で候補を絞り込み、本気で提案してもらえる数社に絞ってRFPを配るほうが、結果的に質の高い提案が集まります。
RFPの提案はどう点数化して評価すればいいですか?
評価軸ごとに配点を決めた採点表を、RFPを配る前に用意しておきます。データ基盤構築では、実績・技術提案・コスト(TCO)・運用保守体制などに配点するのが一般的です。価格だけで決めると安かろう悪かろうの提案を選びがちなので、技術点の比重を価格点と同等以上にしておくと失敗しにくくなります。配点と評価軸はRFPにも明記し、各社に同じ観点で提案してもらいます。
データ基盤のRFPテンプレートはありますか?
決まった公式フォーマットはありませんが、本記事に章立ての目次サンプルを掲載しています。「はじめに・プロジェクト概要・提案依頼内容・選定について・提出要領」の5章構成をベースに、対象データソース一覧と評価基準を具体的に書き込めば、データ基盤構築のRFPの骨格になります。すべての項目を完璧に埋める必要はなく、データソース一覧と評価基準の2つが埋まっていれば提案の質は大きく変わります。
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