CASE STUDY ・ リユース(ブランド買取)

ブランド品の相場をデータ化し、値付け作業を月40時間削減

ブランドリユースF社 / 期間 約4か月

月40時間 → ほぼ0
値付け・相場調査
約15%向上
在庫回転率
翌日 → リアルタイム
全店・全チャネル把握

ブランドリユースF社では、約60店舗でブランド品の買取と販売を行っていました。買取価格や販売価格の参考になる相場は担当者が毎日手で調べ、各店の買取・販売データは店舗ごとにExcelで管理していました。

課題:相場は手調べ、データは店舗ごとのExcelで分断していた

一点物のブランド品はひとつずつ相場が動くのに、その判断も集計も人手に頼っていました。

  • 約60店舗の買取・販売データは、店舗ごとにExcelで管理され本部に集まるのは翌日以降だった
  • 適正な買取価格や販売価格の相場は、担当者がモールや過去実績を毎日手で調べていた
  • 楽天やメルカリなど販売チャネルが別管理で、どこで売るのが得かを横断で見られなかった
  • 値付けが経験頼みのため、売れ残り(滞留在庫)と安売りがどちらも起きていた

店舗とチャネルが増えるほど、相場調べと集計の手間が膨らんでいました。

BEFORE|自動化前のExcel・手調べ運用
Excelをメールで送付連携されず分断
店舗A POS 買取・販売をExcel
店舗B POS 買取・販売をExcel
店舗C … 約60店 買取・販売をExcel
査定・相場 担当者が手で調査
在庫台帳 一点物をExcel
楽天・メルカリ 各モールで別管理
本部担当者 Excel集計+相場も手調べ
全社レポート 反映は翌日・値付けは勘
相場調べが属人的 値付けが経験頼み 集計に月40時間 滞留在庫が見えない 店舗とECが分断

アプローチ:相場と在庫を1つの基盤に集め、価格を予測する

各店のExcel運用と手作業の相場調べをやめ、買取から販売までのデータを1か所に集めて、価格の判断を支える仕組みに組み替えました。

  • データ取得:各店の買取・販売データや査定・在庫は日次でExcelにまとめてCloud Storageへ自動アップロードし、着信をCloud FunctionsBigQueryへロード。自社EC(Shopify)はFivetranで、楽天やメルカリは各モールのAPIをCloud Functionsで取得します(いずれもCloud Schedulerで定期実行)。
  • ストレージ・DWH:取り込んだデータは全社横断でBigQueryに集約。BigQueryの課金の考え方はBigQueryのコスト最適化で解説しています。
  • 変換dbtでブランドや型番、状態をまたいで比較できるデータモデルに整え、Elementaryで欠損や異常を継続的にチェックしています。
  • 予測:整えたデータと相場をBigQuery MLにかけ、ブランド・型番ごとの適正な買取価格と販売価格、値下げのタイミングを出せるようにしました。
  • 基盤・運用:全体の処理はCloud Composer(Airflow)で動かし、構成はTerraform、dbtはGitHub Actionsで管理。データの所在はDataplexで追えるようにしています。
  • 可視化と現場還元Looker Studioで本部と店舗が同じ数字を見られるダッシュボードを用意し、予測した価格は各店舗のPOSとECに推奨値として戻します。相場の急変や滞留在庫はSlackに通知しています。

全体の流れは次のようなパイプラインになっています。

Google Cloud
自社EC Shopify
店舗A POS 買取・販売Excel
店舗B POS 買取・販売Excel
店舗C … 約60店 買取・販売Excel
査定システム 真贋・相場
在庫 個品管理
楽天・Yahoo モールAPI
メルカリ フリマAPI
Fivetran 自社EC(Shopify)
Cloud Storage 買取・販売の着信
Cloud Functions Excelロード+モールAPI
Cloud Scheduler 定期実行
BigQuery 全社DWH
dbt 統合・品質テスト
Dataform GCPネイティブ変換
BigQuery ML 適正価格・相場の予測
Looker Studio 本部・店舗ダッシュボード
価格推奨 査定・販売価格を現場へ
Cloud Composer(Airflow) オーケストレーション
Dataplex カタログ・ガバナンス
データの流れ オーケストレーション制御 ガバナンス 価格推奨の現場還元
全レイヤー横断・運用 GitHub ActionsCI/CD TerraformIaC Elementaryデータ品質監視 Slack相場急変・滞留在庫アラート
各店の買取・販売データや査定・在庫をExcelで Cloud Storage に集め、Cloud Functions が BigQuery へロード。自社EC(Shopify)は Fivetran、楽天やメルカリは Cloud Functions で取得。相場から適正な買取・販売価格を予測して店舗・ECへ反映するまでを自動化。青枠が Google Cloud。緑=オーケストレーション制御、橙=ガバナンス、紫=価格推奨を現場へ戻すフィードバック。

このパイプラインの考え方はデータパイプラインとはで、基盤づくりの全体像はデータ基盤とはで整理しています。

成果:月40時間の値付け作業が消え、在庫回転率も約15%改善

担当者が毎日手で行っていた相場調べと集計はほぼなくなり、値付けにかけていた月40時間ほどの作業がほぼゼロになりました。買取価格も販売価格も、相場に連動した推奨値をその場で確認できます。

適正な価格と値下げのタイミングを出せるようになったことで、滞留在庫が減り、在庫回転率は約15%改善しました。店舗とECの在庫を横断で見て、売れやすいチャネルへ回せるようにもなっています。

提供内容

  • 買取・販売データの統合基盤構築
  • 店舗・EC・モールの連携
  • dbtによるデータモデリング
  • 価格・相場の予測(BigQuery ML)
  • 本部・店舗向けダッシュボード構築

使用技術

BigQuery BigQuery ML dbt Fivetran Cloud Functions Cloud Scheduler Cloud Storage Dataform Cloud Composer (Airflow) Looker Studio Dataplex Elementary Terraform GitHub Actions Slack

データ基盤のこと、
一度話してみませんか

御社の状況をうかがった上で、できること・できないことを率直にお伝えします。 構想段階でも、すでに動いている基盤の改善でも構いません。