CASE STUDY ・ 広告代理店

複数媒体の広告データ統合を完全自動化し、レポート工数を月40時間削減

広告代理店C社 / 期間 約3か月

月40時間 → ほぼ0
レポート作成工数
毎朝 自動
データ更新
6媒体
統合した広告媒体

広告代理店C社では、クライアントごとに複数の広告媒体を運用していました。担当者は毎日、媒体ごとに管理画面へログインしてCSVをダウンロードし、Excelで突き合わせてレポートを更新する作業に追われていました。

課題:媒体ごとの手集計に、毎日追われていた

レポート作成そのものが、担当者の時間を大きく奪っていました。

  • Google広告、Yahoo!広告、Meta広告、X広告、TikTok広告、GA4と、媒体ごとに管理画面もデータ形式もバラバラだった
  • 広告以外にも、案件や予算を管理するGoogleスプレッドシート、営業のSalesforceにも必要なデータが散らばっていた
  • 毎日クライアント分のCSVダウンロードと手集計に追われ、チーム全体で月40時間ほどかかっていた
  • 手作業のコピーや貼り付けで、数値のズレやミスがたびたび起きていた
  • 集計に時間を取られ、肝心の改善提案にまで手が回っていなかった

媒体が増えるほど作業も増える状態で、人を増やす以外に手がない状況でした。

BEFORE|自動化前の手作業レポート
管理画面からCSVをDL連携されず分断
Google 広告 管理画面から手DL
Yahoo! 広告 管理画面から手DL
Meta 広告 管理画面から手DL
X / TikTok 広告 管理画面から手DL
GA4 レポートを手DL
案件・予算シート Excelで別管理
担当者 媒体ごとにCSVをDLしExcelで集計
クライアント別レポート 反映は翌日・ミス混在
媒体ごとに管理画面が違う 手作業のDL・突き合わせ 集計に月40時間 転記ミス・抜け漏れ 数値が古い

アプローチ:取得から可視化までを、止まらない仕組みにする

媒体データの取得からレポートの更新までを、人手を介さず毎朝まわる形に組み直しました。使用したツールは次のとおりです。

  • データ取得:APIが安定している媒体はFivetranのコネクタで、仕様が特殊な媒体はCloud Functionsで実装し、Cloud Schedulerで毎朝定期実行。手作業のCSVダウンロードをなくしました。
  • ストレージ・DWH:取得した生データはまずCloud Storageのデータレイクに残し、媒体横断でBigQueryに集約。生データを保持する層と分析用の層を分けています。BigQueryの課金の考え方はBigQueryのコスト最適化で解説しています。
  • 変換dbtで媒体ごとに異なる指標の名前や単位を統一し、クライアント横断で比較できるデータモデルに整えました。Elementaryでデータ品質を継続的に監視し、欠損や異常値を検知しています。
  • CI/CD・IaC:dbtのモデルはGitHub Actionsで自動テスト・デプロイし、基盤の構成はTerraformでコード管理。誰が変更しても同じ状態を再現でき、品質を保てます。
  • オーケストレーション:全体の処理の順番と依存関係はCloud Composer(Airflow)で管理。どこかが失敗しても、原因の特定とやり直しがすぐにできます。
  • ガバナンスDataplexでデータカタログとアクセス管理を整備し、どのデータがどこにあるかを追えるようにしました。
  • 予測:整えたデータをそのままBigQuery MLにかけ、SQLだけでコンバージョンの予測や予算配分の最適化を行えるようにしました。学習や予測の実行もCloud Composerのジョブに組み込んでいます。
  • 可視化と還元Looker Studioで媒体横断のダッシュボードを用意し、クライアント別に最新の数値を確認できるように。さらにCensusでBigQuery MLの予測結果を各広告媒体へ戻し(リバースETL)、配信や入札の最適化に活かせるようにしました。処理の完了とエラーはSlackに通知しています。

全体の流れは次のようなパイプラインになっています。

Google Cloud
Google 広告
Yahoo! 広告
Meta 広告
X 広告
TikTok 広告
GA4
Salesforce 営業・SFA
スプレッドシート 案件・予算
Fivetran SaaSコネクタ
Cloud Functions カスタムAPI
Cloud Scheduler 定期実行
Cloud Storage データレイク
BigQuery DWH
dbt 統合・品質テスト
Dataform GCPネイティブ変換
BigQuery ML CV予測・予算最適化
Looker Studio ダッシュボード
Census 広告へ還元
Cloud Composer(Airflow) オーケストレーション
Dataplex カタログ・ガバナンス
データの流れ オーケストレーション制御 ガバナンス リバースETL(広告へ還元)
全レイヤー横断・運用 GitHub ActionsCI/CD TerraformIaC Elementaryデータ品質監視 Slack通知
広告・営業・案件データを統合し、BigQuery MLの予測を Census 経由で広告へ還元するまでを自動化。青枠が Google Cloud。緑=オーケストレーション制御、橙=ガバナンス、紫=リバースETL(予測を広告へ還元)のフィードバックを示す。

このパイプラインの考え方はデータパイプラインとはで、媒体データをつなぐツールの選び方はデータ連携ツールの選び方で詳しく整理しています。

成果:月40時間ぶんのレポート作業が消えた

手集計がなくなり、チームで月40時間ほどかかっていたレポート作業はほぼゼロになりました。データは毎朝自動で更新され、担当者もクライアントも、いつでも最新の数値をLooker Studioで確認できます。

6媒体を1つの基盤に統合したことで、媒体をまたいだ費用対効果の比較もすぐに出せるようになりました。空いた時間は、集計ではなく改善提案にあてられています。

提供内容

  • 広告データ統合基盤の構築
  • 各媒体APIからの自動取得
  • dbtによるデータモデリング
  • Looker Studioダッシュボード構築
  • 運用自動化・監視

使用技術

BigQuery BigQuery ML dbt Fivetran Cloud Functions Cloud Scheduler Cloud Storage Cloud Composer (Airflow) Looker Studio Census Dataplex Elementary Terraform GitHub Actions Slack

データ基盤のこと、
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御社の状況をうかがった上で、できること・できないことを率直にお伝えします。 構想段階でも、すでに動いている基盤の改善でも構いません。